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2014年特別展示「建部賢弘生誕350周年記念展示会―建部賢弘の和算における業績と享保日本図」
建部賢弘(たけべ かたひろ)は寛文4年(1664)生まれの和算家です。徳川家右筆の家の三男で、兄たちとともに「算聖」関孝和に学んだことが知られています。
関の『発微算法』の解説書『発微算法演段諺解』(1685)や中国伝来の書に訳註を付した『算学啓蒙諺解大成』(1690)を刊行し、吉宗に献上した『綴術算経』にあるような円周率や弧の長さの計算に優れた業績を残しました。今回初めての出展となる『弧背截約集』からは、賢弘の考察や計算過程を追うことができます。
賢弘は優れた和算家であるだけでなく、徳川家宣・家継・吉宗と三人の将軍に仕える幕臣でもありました。特に吉宗に仕えた時期には、和算の知識を活かし、測量・改暦事業に関わりました。
測量事業においては、享保期の地図制作にあって、賢弘は方角の正確さに重きをおいて『享保日本図』を完成させます。二枚作られた清書は、長く所在がわからず、縮図や関連資料が知られるのみでしたが、今年5月に広島県立歴史博物館寄託資料より発見され、大きな話題を呼びました。
今回はこの地図を所蔵館以外で初めて、お茶大歴史資料館で展示します。
展示期間中には附属図書館でも和算関連書籍の特集を行います。あわせて御覧ください。
開催概要
- 主催:日本数学史学会
- 共催:お茶の水女子大学歴史資料館
- 後援:建部賢弘国際会議2014組織委員会
http://takebe2014.seki-kowa.org/
(ICM2014サテライト・コンファレンス“Traditional Mathematics of East Asia and Related Topics”(通称“Takebe Conference 2014”))
- 展示期間:8/24(日) ~ 8/30(土)
※会期中休館日なし
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時間:10時00分~16時30分(16時30分閉館)※25日は14時まで
※『享保日本図』『弧背截約集』は24・25日のみ実物を展示、以降は複製になります。
- 場所:歴史資料館(大学本館1階 136室)
- 入場無料
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チラシ:
こちらからダウンロードできます。
チラシ両面(pdf/2MB)
- イベント:一般公開講演会
「建部賢弘生誕350周年記念展示会―建部賢弘の和算における業績と享保日本図」
日時:8/24 13:00-15:00
会場:大学本館(本館3階306)
事前申込み不要、入場無料
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講演プログラム(敬称略)
13:00-13:10 開会挨拶
お茶の水女子大学歴史資料館館長 鷹野 景子
13:10-13:50 「江戸時代初期の数学」
日本数学史学会会長・和算研究所理事長 佐藤 健一
14:00-14:50 「建部賢弘の生き方から学んだもの」 小説家 鳴海 風
15:00-15:30 「享保日本図」解説
広島県立歴史博物館 主任学芸員 久下 実
総合司会:日本数学史学会副会長・お茶の水女子大学教授 真島 秀行
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同時開催:大学資料常設展示(本学本館1階121室)
学内者向け展示 8/22~10/31 (附属図書館1階ラウンジ横展示スペース)
お問い合わせ先
お茶の水女子大学 図書・情報課 歴史資料館窓口
〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1
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