企画展示一覧はこちら
第57回 「万博再発見! 東京女子高等師範学校の出品と大阪万博 」
展示ケース(ウェルカムラウンジ) 2025年7月16日~2025年9月末
EXPO2025 大阪・関西万博が4月13日から10月13日まで開催されています。1851年に第1回ロンドン万国博覧会が開催され、日本の明治時代にあたる19世紀後半から20世紀初頭には数多くの国で万博(国際博覧会)が開かれました。現在ではフランスの観光名所として知られるエッフェル塔も、1889年第4回パリ万博のために建設されたものでした。
日本が初めて出品したのは、1867年第2回パリ万博でした。その後の長い歴史の中では、本学の前身である東京女子高等師範学校から数多く出品しており、中には審査で受賞した出品物もありました。本学歴史資料館ではその際に授与されたメダルを所蔵しています。今回の展示では、そのメダルを写真でご覧いただけます。
1928年に締結された国際博覧会条約で、「一般博」と「特別博」が規定されました。1970年には一般博として、アジア初の万博となるEXPO'70が大阪で開催されました。携帯電話、缶コーヒーなど、今では私たちの生活に馴染みあるものが初めて登場した場でもあります。現在は、5年ごとに開催される「登録博」、テーマを掲げて登録博の間に1回開催される「認定博」の2種類があり、EXPO2025 大阪・関西万博は「登録博」にあたります。
今回の展示で明治時代からEXPO'70など過去の万博を知り、EXPO2025をより身近に感じていただければ幸いです。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
芸術政策や万国博覧会について専門に研究されている倉脇雅子先生
(グローバルリーダーシップ研究所特任講師)より
コメントをいただきました。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
今年、創立150周年を迎えるお茶の水女子大学は、「万国博覧会の世紀」とも称される19世紀後期より、
女子教育と国際交流の推進に深く関わってきた歴史を有しています。
本展示では、前身である東京女子高等師範学校が1878年以降、各国の万博に出品した幼児教育用教材や
理科教育器具等が受賞を重ねてきたことが紹介されています。これらの資料からは、本校の女子教育が
当時から高い国際的評価を受けていたことがうかがえます。
さらに、当時の教科書や日誌といった貴重図書に加え、歴史資料館所蔵の受賞メダルなどの展示からは、
世界に向けて発信を続けてきた本学の歩みが鮮やかに浮かび上がります。
2025年に再び日本で万博が開催される今、本学と万博とのかかわりを示す本展示は、非常に意義深いものです。
万博は、教育・科学・芸術・ジェンダー・環境など、さまざまな学問分野が交差する知のプラットフォームであり、
本学の国際的な研究活動や学生による社会参画の成果は確かな貢献を果たしています。
本展示が、女子教育の歩みと国際的な知の交流を振り返るとともに、
未来に向けた学術的探究の一助となることを願っております。
※ ポスター画像をクリックすると拡大されます。
※今回の展示資料は、館内閲覧や一部を除いて貸出も可能です。
ウェルカムラウンジ展示ケース内資料のご利用は、
平日9:00~12:00、13:00~17:00に総合カウンターへお声かけください。
※展示図書リストはこちらです。
<展示の様子>

